夜間に働くということ

たまには、時事的ネタも書いておく。
先日、ファミリーレストランのロイヤルホストは、24時間営業を中止すると発表した。
「深夜、早朝をやめる分、来客が多い昼や夕食の時間帯の人数を手厚く配置する」とのこと。

もっともロイヤルホストの場合、2011年頃から24時間営業店舗は徐々に縮小してきており、現状は223店舗中2店舗しか24時間営業していないというのだから、報道されるほどセンセーショナルな決断というわけではないのかもしれない。すかいらーく系も、牛丼チェーン店も減らしているし。

深夜営業を縮小しようという動きは、少し前までは二酸化炭素排出削減効果が強調して語られていたように思う。それが今は、人材不足の折、割に合わないことは止めよう、となってきているようだ。
深夜のファミレスの入店率や利益率、経営に与えた影響はどの程度かはわからないけれど、求人広告を打っても人が来ない、無理に人を配置すれば過重労働となりかねずブラック扱い、という恐怖は、経営者が肌で感じていることなのだろう。
一般的には「稼働時間が減れば売上が下がる」という恐怖から、経営者は営業時間短縮はやりたがらない。が、費用対効果を見て判断したのだろう。

ここで、「平成27年版労働経済の分析」第3章に掲載されているデータを思い出した。
平日20時以降の就業者数の2011年と1986年を比較したところ、23時頃までは専門的・技術的職業、事務等従事者が大きく増加している(つまり残業の人)が、一方で23時から翌日5時まで労働を開始する人も、生産工程従事者を中心に増えていることが明確に読み取れる。
また、小売業において、営業時間別の従業者数をみると、「終日営業」の事業所で従事する従業者数の割合が、1991年の2.5%から2007年の11.0%まで上昇しているとのこと。これはリーマンショックや東日本大震災前のデータだから、今どうなっているんだろうね。

この「労働経済の分析」に書いてあるように、夜間働く人がいるから、夜間帯のサービスに対するニーズが生まれることになる。だから夜働くのを止めよう!と声を上げるのは、長時間労働の抑制にはなると思う。
ただ、やはり社会のインフラを支える仕事など、皆が寝ている間に働かなければならない仕事は一定程度ある。そういった「社会に求められている仕事」と、「そうでない?仕事」との線引きは、実は難しいように感じている。

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# by miki_renge | 2016-11-30 14:45 | 社会・経済一般

最近のお仕事2016年11月

また1ヶ月間が空いてしまった…書きたいことはたくさんあるのに。
とりあえず月報。

 講座に出てこられる方は、こちらの想定より若い。
 恐らく、これからリーダーとして期待されている方なんだろう。
 そんな皆さんから、私も刺激をいただいています。

2.某所の管理職候補者研修で、労働関係法規や労務管理のお話をする。
 毎年ご縁をいただく1日がかりの仕事だが、今年は過労死のお話をさせていただいたときの、参加者の反応が違う!管理職になったら、部下が健康に働いているか、むちゃくちゃな労働時間で働いていないか確認する義務があることを強調。

3.「育児プランナー」としての活動も継続。
 社員が妊娠し、産休や育休を申し出られたとき、「うちの会社は小さいし、人が休むなんて考えられない」と頭を抱えてしまうような事業所さんにはぜひお勧めしたいこの事業。それでも道はある、できることはあると、支援をしながら実感。

他にもまだまだ書けないものもあり、田口淳之介さんの新曲は聴けていません(泣)

さて、明日夕刻、港区でワークライフバランスのセミナーがあります。
講師として、「離職率2%」という企業の社長さんがお見えになります。
東京都港区の中小企業関係者のご参加、大歓迎。

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# by miki_renge | 2016-11-08 09:10 | 仕事場にて

法改正セミナー

いよいよ今年も残すところ3ヶ月。
仕事の波に飲み込まれそう(汗)

それでも、この時期、石にかじりついてでもでているのが、1年に1回行われる東京社会保険労務士協同組合の法改正セミナー。
診断士メインで仕事をしつつも、名刺に「社会保険労務士」と記載し、実際に社労士事務所に勤務している以上、法改正情報の把握は必須である。それが4時間(組合員価格5千円)で可能なのだから、大変にお得なセミナーなのである。

自分の業務で関連のあるのは、育児介護関係。最低限知っておくべき事項が分かってよかった。
制度はどんどん充実してきたけれど、あとは本当に利用できるかどうか、だな。
ここから先は罰則で縛るのではなく、制度が利用しやすいように、いかにマネジメントを整えるかが大事。

もう一つ、私自身はあまり実務では触れていないのだが、今年10月1日から、兄姉が被扶養者として認定されるための条件が変わったことが、小さな前進。
以前は「弟妹=生計維持関係のみで同居要件不要、兄姉=生計維持関係+同居要件必要」だった。「兄姉は弟妹の面倒を見る義務があるため」と聞いていたが、試験勉強していた頃から、「一昔前の価値観だよなぁ」と思っていた。
障害や病気を持つ兄姉の面倒を見ている弟妹もいるんだから、これは当然の改正だよね。

さて、仕事に戻ります。
プレッシャーやら時間の制約やらで押し潰されそうになるときもあるけれど、そんなときは「遥か東の空へ」を口ずさむ。
肩越しに見つめた昨日から この手で掴み取る明日へと。
(2013年カウコンで、このフレーズを熱唱していた彼が、なぜ…しつこいけどまだ言っちゃうよ。残念でもったいなくて、でも彼の人生も認めたい…)

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# by miki_renge | 2016-10-03 14:57 | 仕事場にて

経営理念と働き方

気付けばまたもや放置のこのブログ。
SMAP解散とか、田口淳之介再始動とか、書きたいことは山ほどあるのに。
何だか忙しいままに、今年の夏も終わってしまいそう。

それでも、仕事の合間に必要に迫られ、女性活躍やテレワーク、短時間勤務制度などの勉強をしている。
いわゆる「資生堂ショック」に関する本も何冊か読んで思うのは、本当に働き方の選択肢が広がっているということ。
ただ、それが「押し付け」ではなく、自分の希望するキャリアや、ライフプランに応じた形で選択できるかどうかはまた別の問題。そこには企業の事情はもとより、家庭環境、自分の健康問題、そして運の要素もあるだろう。

テレワークの事例をうかがうと、「短時間勤務よりは労働時間を確保してもらった方がいい」という話になる。
短時間正社員の事例をうかがうと、「1日8時間勤務を条件にせずとも、皆で業務をシェアしあって6時間勤務で業務が回るようになればそれでいいではないか」という話になる。
企業によってそれはさまざまだろう。結局、「経営理念を実現するためには、どんな社員が何人いて、どんな働き方をしてほしいか、そのために企業はどのような支援(能力開発、制度による支援など)をしていくか考えましょう」となる。これを考えていくが一苦労なのだけど。

一方で、最近の支援のなかから思うのは、「皆さん、詰め込み過ぎていませんか」ということだ。
支援のなかで労働時間の分析から始めると、「この時間のなかで、これだけやらなきゃいけないの?」と絶句することも。そもそもこの体制・職場環境でできっこないでしょう…というケースが多々ある(特に教育・福祉・医療現場に多い)。
効率化による生産性向上というのは、ある程度は有効だが、限界もある。
仕事も断捨離が必要、選択と集中をどう進めるか。ただ、それも「何が一番大事か」という理念の部分がしっかりしていないと、間違えるよね。

以上、理念がしっかりしていないと、何事もうまくいかないという落書き(汗)でした。
そういう意味では、某事務所はどこに理念を置いているんだろうと、ブツブツ言ってみたくなるのでした。
だからこそ、自由になった田口さんには、思いっきり羽ばたいてほしいよ。赤西くんも聖くんも、マスメディアには出てこなくても、本当に楽しそうに見えるから。1年少し前の「じゅんたぐ話」を思い起こすと、表では笑っていても、陰では相当苦しい思いをしていたのだろうというのが容易に分かるよ。今回のSMAPの一件で、怒りとやるせなさが再燃しております。

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# by miki_renge | 2016-09-12 10:00 | 仕事場にて

裁判傍聴

高2長女の夏休みに「裁判傍聴」の宿題が出た。
その前から絶賛「リーガル・ハイ」祭りを開催していた我が家にとって、良いきっかけである。
(何しろ、「草の者」がイケメン過ぎる)

行く前に、裁判(東京地方裁判所)についてネットで調べてみる。
が、具体的な案件や開廷時間については、「裁判所に行ってみないと分からない」ことを知る(今さら…)
とりあえず、某研究会でご一緒している診断士兼弁護士さんから、心得として、
 ・初めて(しかも宿題で)行くなら、「新件」を選ぶ
 ・軽犯罪(薬物使用、窃盗など)が、裁判の流れとしては分かりやすい
 ・逆に民事は、流れが追えないので避けるべし
と教えてもらい(持つべきものはネットワーク、感謝!)いざ、裁判所へ!

…のはずが、私は仕事の都合で、第1回公判は傍聴できず。
長女が選んだのは、同じ高校生が被害に遭った強制わいせつ事件。
求刑は2年、しかし弁護側は執行猶予をつけてほしいと主張。長女から見て、被告人は十分に反省しているように見えたらしく、また証人として出廷した家族によるサポートが期待できたとのこと。開廷時間は1時間くらい。

10日ほど後に行われた判決は、幸い予定が合ったので、長女と一緒にお出かけ。
自分にとっては初・裁判所。
入口で手荷物検査を受け、開廷場所を確認し、法廷へ。意外に小さい、傍聴席は20弱か。部屋にもよるんだろうけれど。

開廷5分くらい前に、手錠をされた被告人が、警察官2名に付き添われ入廷。
裁判官が開廷宣言をし、傍聴席も含め全員が起立し一礼。
まずは裁判官が判決を言い渡し、その後理由を説明。
最後に、不服であれば控訴も可能であること、そして被害者はとても傷ついたであろうこと、もう二度とこのようなことをしないでほしいと諭していた。
…この間、5分。意外にあっけなかったが、まぁ判決はこんなものなのだろう。

閉廷後、入口の案内カウンターに立ち寄り、どんな裁判をやっているのかリストを覗いてみる。民事のリストに、2つくらい未払残業案件があったので傍聴したかったが、残念ながら時間が合わず。また機会があったら。

さて、裁判所を出たところで、一人の女性からビラをいただいた。
バイト先のポスティング会社で叱責を受け、入水自殺した19歳のご両親が起こした損害賠償請求の裁判の傍聴お願いのビラだった。
文字だけの情報では、「その若者が弱かったんでしょ?」となるかも知れない。しかし、その女性、そして後からいらした別の支援者さんと弁護士さんのお話から、それだけではない何かを感じた。
もちろん、「一方聞いて沙汰するな」であり、会社側の言い分も裁判で明らかになるのだろうが。
「客観的証拠に乏しく厳しい裁判」とのことだが、それをお引き受けした弁護士さんの心意気と、彼女と支援者さんのブラックバイトやパワハラに対する問題意識に、関心を持った。
物事は表面的に見てはダメだなぁ。この機会にウォッチしていきたい。
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# by miki_renge | 2016-08-11 07:59 | 社会・経済一般