雇用不況の打開策

現在、必要に迫られて雇用関係の本を読んでいる。そのなかの数冊について、備忘録として書いておく。

ルポ 雇用劣化不況
昨年来続く深刻な不況の現場を丁寧にレポート。前半は非正規社員の不安定な雇用にスポットが当たっている。
「賃金も技術も高い『美空ひばり』はいらない。これからは取り替えが効く『モーニング娘』の時代だ」という表現は象徴的だ。
しかし「使い捨て」は非正規社員に限られたことではない。正社員も実は「名ばかり」だったりする。外食チェーン店の店長の「病気になったときの受け皿はなく、体を壊したら辞めるしかない」という言葉は重い。
誰もが不安を抱えながら働く社会が健全であるはずはない。

雇用崩壊
そんな世の中をどう変えていったらいいか、7人の論者が持論を展開している。
気になるのは「同一価値労働同一賃金」というキーワード。確かにこれが導入できれば、「格差」問題は解消される。しかし枝野幸男氏の言うように、「同一価値労働」の比率は小さくなっており、同一価値をどのように判断するか、悩ましいところである。
城繁幸氏の、「全労働者を非正規雇用にした上で、セーフティネットを拡充するのがいい」という主張には賛成。が、これも現実的に難しいのはよく分かる。

ワーク・フェア
正社員と非正規社員の処遇均衡について、海外の事例を取り上げつつ、まとめられている。
基本理念として挙げられた以下の3点、
 1.雇用保障そのものより、雇用機会の提供・能力開発支援に重点を
 2.年功賃金よりワークライフバランスに重点を
 3.直接的な労働時間管理より、安全配慮・健康管理義務強化に重点を
は、大いに納得だ。あとは、これをどのように仕組み化していくかが課題だろう…ここへのアプローチが難しいから、皆、悩んでいるんだよね。
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by miki_renge | 2009-06-17 09:35 | 雇用・人事
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