「心のケア」

心のケア 阪神・淡路大震災から東北へ」という本を読んだ。
タイトルから推察できる通り、大災害時にどんな「心のケア」が行われたり望まれたりしているか、書かれた本である。

まず感じたのは、今回の大震災直後にマスコミで盛んに言われていた「被災者への心のケア」というのが、現場で必要とされているものとちょっと違う?ということである。
災害直後の「心のケア」は、「心のこもった配慮」というよりはむしろかなり医療的な活動だそうだ。すなわち、薬が切れてしまうと具合が悪くなる人のサポート、あるいは災害後に不眠や不安を訴えられる人への対応ということらしい。
また、「仮設住宅といえども安全・安心とプライバシーのある暮らし」の目処がつくのが大前提で、それがなければ「心のこもった配慮」など絵空事になりかねないとのこと。

その他、
■何度も被災体験を話させて「かわいそうな人」という役割(被災者役割)を押し付けないこと
■簡単に「お気持ちは分かります」とは言ってはいけない、限界を心得ておくこと
■「大丈夫ですか、頑張ってください」と先に言われると、被災者は何も言えなくなる、待つことも大事
■支援者(行政職員さんなど)にも安易に「ご自身を大事にしてください」とは言わない、多くは休める状況にない、それなら「職員さんがお茶を飲むスペースくらいは作ってください」など、具体的に提案すること
等々、非常に参考になった。

同時に、「心のケア」なんて、先に紹介した医療的なものを除けば、どれだけ意味があるんだろうとも思う。そもそも人間の心には自己回復力もあるのだし、間違った「心のケア」でかえって傷つくことも多いのでは、と危惧した。

ケアに求められるのは、まず、出しゃばらずに見守ること。
そして必要とされたときに全力で支援できるよう、門戸は広げておくこと。
…になるのだろうか。

そんなことを考えながら昨夜観たのは、「21人の輪~震災のなかの6年生と先生の日々~」第8回(Eテレ)。
番組最後に6年生一人ひとりが、来年への夢を語る。決して大それたことではなく、当たり前のことを夢として話すのが切ない。それを受けてナレーターの相葉ちゃんが「来年、2012年はみんなにとって楽しいことがたくさんありますように」と締めくくっていたが、私も同じ気持ち。心のケアはできなくても、彼らのことはずっと応援していたい。
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by miki_renge | 2011-12-29 06:39 | ジャニーズ
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