「パパは今日、運動会」

久々にビジネス書ではない本を読んだ。
パパは今日、運動会」という小説である。
(ちなみにこの日の通院は3時間待ちだった…あ、私は元気です、付添いです)

舞台は、来年で創立50周年を迎えるカキツバタ文具の、初の社内運動会。総勢150名が揃っている。
社内運動会の目的は、社長スピーチによると、「同じ職場で働く者同士の信頼関係を築き、団結力を高め」ること。まぁ、大義名分はそうだろうが、実際に社内運動会をやっている企業なんて、今はどれだけあるんだろうか(ちなみに私が以前勤務していた企業でも、私が入る前年で運動会を取りやめたと聞いた)。

でも、この小説を読むと、社内運動会も悪くないなぁと思えてくる。部署、年齢、雇用形態を超えて交流ができる、その過程でそれまでいけすかなかった人の意外な一面が見えてくる…何だかんだ言って、みんな結構楽しんでるじゃん、と登場人物たちに声をかけたくなった。

もっとも、この小説の登場人物のなかで一番共感できたのは、社内結婚後に退職を決意した(旧姓)矢波夏海さんだった。彼女は独身時代「神様仏様ヤナミ様」と言われるくらい、非常に仕事のできる女性だったが、妊娠を機に惜しまれながら退職する。子どもが10歳になった年に就職活動を開始したが、1次面接で撥ねられ続け1年以上。今は町おこしのプロジェクトを手伝っているものの、激務の割にはボランティア。小説のなかでは再び仕事へのスイッチが入ったように読めたが、その後どうしているだろうか。

ともあれ、この「カキツバタ文具」、悪い会社じゃないぞ。そしてこんな「そこで働く1人ひとりの思いに触れると、つい応援したくなる」会社、日本のあちこちにあるんだと思う。
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by miki_renge | 2012-03-23 16:42 | 雇用・人事
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