失業保険・国際比較

3月23日付ブログに関連して、失業保険について。
私の手元に、先進各国の失業給付を比較した資料がある(たぶんちょっと古いが)。
日本は、給付期間は90~330日、失業前の賃金水準と比較すると50~80%となっている。
給付条件が違うので一概には言えないが、日本の失業率の倍(10%前後)のドイツ、フランスでは、給付期間は32ヶ月(ドイツ)、5年間(フランス)となっている。
ちなみにアメリカは日本より日数、給付水準ともに若干抑えられている。

さて、これをどう解釈すべきか。
一つには、「この長引く不況のなか、日本ももう少し失業保険の給付内容を充実させるべきだ」という意見があるだろう。日本の場合、失業保険をもらっている間に再就職できなければ、あとは完全に収入の道を断たれる。ただでさえ生きていくのにお金のかかる日本(物価が高い)、頼りにできるのは生活保護だけになってしまう。
また、「とにかく急いで就職を!」と考えるならば、労働市場でのミスマッチが起きる可能性も高い。満足のいく就職活動もできなくなってしまうようでは本末転倒だ。

一方で、ドイツやフランスにおける高失業率は、この失業保険の給付内容・水準の高さにあるとする見方もできる。セーフティネットが充実しすぎているというわけだ。そりゃ、働かなくて済む環境であれば「しばらく休んで、のんびり就職活動を」と思って当然だ。



さあ、どっちが幸せなんでしょうね。
でもまぁ言えるのは、日本は先進諸国のなかで労働時間を含む労働条件が一番よろしくないであろうということ。それにも関わらず、いったん失業したら(特に高齢だったり病気持ちだったり女性だったりすると)再起にそれなりの労力を必要とするのが現実であること。また、職業教育が貧困であることも関係あるかも知れない。これは失業保険というより労働市場の問題かも知れないね。

それにしても、こんな環境なのに、労働保険料まで官舎のために使っちゃう厚生労働省って一体・・・年金に隠れてるけど、赤字の施設もいっぱい建ててるしねぇ。保険給付削って、保険料上げて、何やってんのよ、と突っこみたいわ。
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by miki_renge | 2005-03-26 22:05 | 年金・保険
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