再就職はイバラの道

「年収1/2時代の再就職」(野口やよい著、中公新書ラクレ」という本を読んだ。

「M字型カーブ」という言葉があるように、女性の働き方としては、「結婚・出産退職→子供に手がかからなくなったら再就職」というパターンが一番多い。しかし、この「再就職」の時期がどんどん早くなっている。この本は、この背景についてのルポルタージュである。

これまで一般的だったのは、「子供が小学校に上がったら再就職」というものであった。
データによると、今は、「末子が幼稚園に入る年齢に達した母親の4人に1人は主にパートとして働いている」と推測されている(ちなみに、15年前は10人に1人)。
この背景にあるのは、女性が自己実現を図るため、などという格好のいいものではない(それもあるだろうが)とにもかくにも、夫の収入だけでは生活が苦しいから−本書はこう分析している。
本書にはまた、出産後に再就職した何人かの女性が登場する。
自分も仕事と育児・家事でヘトヘトで夫に手伝って欲しいが、さらに過酷な働き方をする夫に何も言えないで追い詰められていく女性。
非正規社員であるからと子供を認可保育園に入れられず、高い保育料を払って認可外保育園に預ける女性、または在宅ワークを選び、換算すると缶ジュース1本分くらいの時給で働く女性。
「派遣には産休も育休もないよ」と、妊娠中絶を迫られた女性。
一方で、優雅に?育休を取りつつ、2人、3人と続けて出産する、名の通った企業の正社員や公務員、教師などの女性。

世の中、育児休業制度も整備され、企業内保育所なども話題に上るようになってきた。しかし、これを利用できるのは、ほんの一握りの恵まれた人たちだけ。
制度があっても利用できる実態がなかったり、仮に復帰したところで過酷な長時間労働・通勤に耐えられないだろうという読みから、退職という選択をする女性は多い。
「働く女性が母親になる道は整えられてきても、母親が働く女性になる道は険しい」という言葉に、実感がこもる。

それでも、働かなければ生きていけない。
自己破産の申立をした人は、30歳代が全体の25%を占め、最も多い。しかも理由は圧倒的に「生活苦・低所得」「失業・転職」「住宅購入」が多く、しかもこの数字は激増している。企業でも50代のリストラが一段落し、次はバブル時代に採用された30代にターゲットが移ったとされている。この傾向はこれからますます顕著になるだろう。男性の働き方も、より厳しくなる・・・?

---------------------------------------------------------------------------------------
・・・はぁ。
私もまさに、「長時間労働・通勤ができず」、「産休・育休を取れる雰囲気の職場でなく」、さらに子供が障害・病気を持ったために出産退職、という道を選択せざるを得なかった。しかし生活が苦しいので、娘が3歳になる前に働くことを再開した。初めは認可保育園に入れなかったので1時間1,200円を払って、無認可のベビールームに預けて(たぶんこの値段ならかなり安い方だけど)。
運良く認可保育園に入園できたが、それでもこれからかかる教育費のことなどを考えると頭が痛い。

私の仕事も不安定だ。コンサルとしての仕事は波がある。まだ発展途上(苦笑)なので、何をするにも時間がかかり、時給換算すると決して高収入とは言えない。パートの仕事だって、いつ契約解除になっても不思議ではない(一生懸命働いているし、会社の業績そのものは悪くはないが)。
いや、それ以前に子供の病院や訓練通いがある。結局、仕事に全力投球できる状況にはないのだ。少なくとも小学校に入学してくれるまでは。

この本を読んで、一つ確実に言えること。
「これじゃあ、子供は減るわけだよね」
ほら、昨日こんな記事も出てたでしょ。

昔の職場で、同じ女性総合職の先輩達と、「子供って、“贅沢品”だよね」って会話をしたことを思い出した。
[PR]
by miki_renge | 2004-08-26 12:21 | 女性と仕事
<< 夢のために働く人 お疲れ様、お風呂屋さん >>