採用時に企業の好感度を上げる

私が就職活動をしたのははるか昔のことで、セミナー等を含めると20社程度を回ったが、今でも「あの会社はよかった」とか、「この会社の商品はもう絶対買わない」と思うことがある。
こう思うのは、私が特別執念深い性格(笑)だからだと思っていたが、どうやらそれだけではないらしいというのが、「採用の極意」という本を読んで分かった。

本に、「なぜ就職活動で受けた不快感は根が深いのか?」という項目がある。
そこには、「商品の不具合は単なるミスで済む。クレーム対応が非常によければ、逆に好感度がアップする可能性もある。しかし就職活動中の学生の心理は、憧れの企業に応募することで不安と期待に満ち溢れている。採用の場面での不快感は、実際にその企業で働く生身の社員によって与えられるリアルな現実である」とある。

そしてこれらの経験は、「負の伝言ゲーム」となって、就職活動をする仲間はもとより、家族、友人らに伝えられる。ネットが普及した今の社会では、その威力はすさまじいパワーとなるだろう。応募者は「将来のお客さん」である。広告のための採用になってはならないだろうが、「好感度を上げる」機会を逃しては損だ。

ちなみに、私も、面接でとーーっても不快な思いをした某社については、「ねぇねぇ、あの会社ひどいんだよ」と、あらゆる人に言いふらし、不買運動まで行ってしまった一人。
その会社の面接は、女性ばかり9人のグループ面接だったが、学生は全員大会議室のようなところに押し込まれて、隣のグループの会話も筒抜け状態の中で行われた。募集要項には募集職種がいろいろ書いてあったが、面接官は「女性は営業しか採らない」と一言。
面接では会社についても質問が出たが、あろうことかその面接官、「私は人事担当なので、会社全体のことを聞かれても困る」「うちくらい大きな会社になると、他の部署のことは分からなくて当然」を繰り返していた。大学で経営組織論をかじっていた私にとっては、「どっひゃー!」である。
ちなみにその「某社」は数年前、日本を揺るがすような不祥事を起こし、今も業績不振にあえいでいる。きっとそのような風土が起こした事件だと思っている。

そんな私も、面接時に心温まる対応をしてくれた企業に対しては、絶対的な忠誠?を誓っている。ある社の人事の人は、自社について、足りないところまで謙虚に語ってくれた。面接というより、「一人の社会人」として、学生に、「社会の面白さと厳しさ」を教えてくれた。結局、その会社には入社しなかったのだが、今でもこの会社に出会えたことに感謝している。
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by miki_renge | 2005-12-03 10:32 | 雇用・人事
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