士業の誇り

昨日の耐震偽装マンションに関する証人喚問。
元一級建築士の姉歯氏の発言を聞きながら、切ない気持ちになった。

「鉄筋を減らすように圧力をかけられた」という姉歯氏。
仕事の8~9割を木村建設から受注する状況で、「できなければ事務所を変える」と言われ、「弱い自分がいた」と語った。
どうして、「じゃあ他に行って下さい」と突っぱねられなかったんだろう、そんなところとは縁を切って、自分で他の建設会社に営業して仕事を取ってくれば・・・と思うものの、病気の奥さんを抱えていてはそれも難しかったのかな、という気はする(他の建設会社も「鉄筋を減らせ」と言うのが当たり前なのか?という怖い疑問は置いておいて)。

社労士の知人からもよく、「顧問先に法令遵守を真正面からお願いすると、逃げられるよ」と聞いた。零細事業主の多くは、「違反しても儲けたい」というのが本音だろう。それは残業代未払いや有給休暇の未消化、解雇に関するトラブルが多いことからもうかがい知れる。もちろん、限度というものがあるが、黙認、というか、「うまく処理する」方法の伝授も、顧問先からは求められているのだと思う。
それにどう対応するか。士業の誇りを持って、「それはできません」と言えるだろうか。

裕福とはいえない家庭で育ち、苦労して一級建築士の資格を取ったという姉歯氏。資格取得したとき、母親はとても喜んだと言う。なのに・・・本人が一番後悔しているだろうが、士業のはしくれの人間として、とても残念に思う。
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by miki_renge | 2005-12-15 07:11 | 資格・勉強
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