欠格条項

ちゃいさんのブログで紹介されていた「こころの耳 伝えたい。だからあきらめない。」を読んだ。この著者である早瀬久美さんは、聴覚に障害を持つ薬剤師。以前設けられていた「欠格条項」(障害者は薬剤師免許が取得できない)改正の原動力となった方である。

幼い頃から、算数や理科の授業が好きだったという早瀬さん。お母様が薬剤師をしていたこともあり、薬科大学に進学。そして薬剤師の国家試験に合格。しかし、薬剤師免許を申請したところ、耳が聴こえないことを理由に、申請が却下されたのである。

このときの悔しさは本でも述べられている。私も心の底から不条理だと思った。難しい国家試験に合格していて、なぜ免許が与えられないのか。彼女は既に立派に製薬会社に勤務していた。また、メールによる薬の相談業務も行っていた。聴こえなくてもできる仕事はたくさんあるはずなのに。

しかし、彼女は諦めなかった。思いを伝え続けた。
そして、国家試験合格から約3年後、欠格条項が見直され、彼女に免許が与えられた。彼女はまさに「初めの一歩」。障害があっても、周囲の理解を得て、能力を補ってもらえれば、可能性は無限に広がるはずだ。

私も、ハンディのある長女を授かるまでは、欠格条項なんて「他人事」だった。
しかし、改めて考えたい。ハンディがあるという理由で門戸を閉ざすことがいかに非合理で、多くの人の夢を奪うことかということを。
確か、先進国でこんな欠格条項があるのって、日本だけだと聞いたこともある。
差別、偏見・・・でもきっと、早瀬さんのような人がもっと増えれば、変わってくるよね。
 
おまけ。うちの難聴娘も、よく「車のクラクションの音が聴こえにくいと思うので、交通事故にはくれぐれも気をつけて下さい」と言われている。しかし早瀬さんは、「目で確認するから大丈夫、音に頼って見ない方がよほど怖い」と、サラッと書いている。残った機能を生かすって、こういうシンプルなことなのかも知れない。
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by miki_renge | 2007-05-22 00:39 | 雇用・人事
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