カテゴリ:雇用・人事( 141 )

労働相談の本2冊

さて、本日より「彼」が復帰。
明日は「いいとも」をリアルタイムで観ようと思っていたのだが…社労士事務所勤務になってしまった。あぁぁ…

さて、最近読んだ労働相談の本を2冊紹介。

労働トラブル相談日誌 この給料、契約と違うじゃん! 」は、労働相談のプロがまとめた本。相談現場という設定であり、労働者の素朴な疑問に答えるという形になっている。
具体的には、「会社で資格取得した後、退職した場合の費用返還」「仕事中に交通事故を起こた場合の損害賠償」「無断欠勤日数と解雇」といった判断など、どこが論点になるかが述べられているのが分かりやすかった。気軽に「そういうこと、あるある」と読める本だと感じた。

もっとも、労働相談で解決が付かず、弁護士が介入するケースも増えている。
そのような事例を集めたのが、労働問題に詳しい弁護士が書いた「人が壊れてゆく職場 自分を守るために何が必要か」である。
特に解雇や雇い止めといった、トラブルになりやすい分野の解説は読み応えがあった。大多数の経営者は自社の社員を大事にするものだと思うが、「ユーザー感覚」で労働者を扱う経営者も増えているのだろうか。

2冊の本を読んで思ったのは、「証拠」(書類)の重要さ。
労働契約書、就業規則、あるいはタイムカードや給与明細まで、雇用の現場には「書類」が数多く存在する。労働者が身を守るためには、「書類」はしっかり保管しておくべきなのだろう。
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by miki_renge | 2009-05-28 09:37 | 雇用・人事

職業訓練の有効性

先日は、支部の人事系の研究会へ。
テーマは「非正規雇用」。タイムリーな話題だ。

この研究会の場でどうしても聞きたかったこと。それは行政が行う「職業訓練の有効性」。これが非正規雇用から抜け出すための切り札のように評されていることもあるが、果たして本当なのか。
職業訓練そのものに投入される税金がどのくらいの額になるのかは分からないが(こちらのページではトータルの額が示されているが、詳細は不明。探し方が悪い?)それだけの費用対効果はあるのか。

…という疑問を、研究会でぶつけてみたら、大御所の先生方からこんな回答が。

1.職業訓練は、企業が本当に求めているスキルを提供しているのか。誰がそのスキルを買ってくれるのか。

2.日本の将来の産業構造を予測した上で、どのようなスキルを持った人材を国として育てていきたいのか。

以上の2つを検証した上でないと、その有効性について論じることはできない、と。うーん、その通りだ!

公共の職業訓練は、昔は主に工場労働者(いわゆるブルーカラー)に対して行われてきた。元炭鉱労働者の職業訓練は大いに役立ったと聞く。しかし今はホワイトカラーが多い。この時代に有効な職業訓練とは…考える切り口は見つかったが、まだまだ情報を探して考えなければ。
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by miki_renge | 2009-02-18 16:31 | 雇用・人事

男性の育児休業

昨日は、どうにか時間を捻出して、「父親の仕事と子育て応援シンポジウム」に参加してきた。こちらの本を読んで、どうしても編集代表の佐藤博樹先生のお話を直接聞きたいと思ったのだ。

佐藤先生の持ち時間は30分しかなかったが、さすがにお話は聞きやすかった。
特に、「ワーク・ライフ・バランスと雇用機会均等」の両立については、語り尽くされていることかも知れないが、改めて課題を見直すことができた。
企業の施策・方針が機会均等に偏れば、一部の優秀な、あるいは身内等が頼れる女性しか活躍できないし、ワーク・ライフ・バランスに偏れば、性的役割分業を固定化しかねない。結果、モチベーションもスキルも低い女性が増えるだろう。このバランスも難しい。

今回のシンポジウムでは、他にも「男性の育児休業取得」が大きなテーマになっていた。
男性の育児休業が増えないことに関して、「配偶者の壁」があるという指摘に納得。そうなのだ。「夫には安心して任せられない」「そこまでしてもらわなくても」と思う女性は、現実的に多いと思う。
もちろん、根底に「気軽に休めない男性中心の企業社会」があるのは否定しないが、妻がまず夫を信じて任せることだよね。

…我が家?
そりゃ、もう信じまくってますわ。今週も土日は完全に夫に家事育児を任せて仕事でーす^^ それでないと私の仕事も生活も成り立たないもの…これって「任せる」というより、「押し付け」か!?
我が家は長女出産のときは、もともと夫も育児休業を取る予定で準備していたが、6か月での早産→障害判明→私が退職、となりそれは現実にはならなかった。あのとき普通に生まれて、交代で育児休業を取っていたら、今、どうなっていたんだろう(もっとも、当時は育休1年なんてありえない時代で、2人で最大2ヶ月取れればいいね、といっていたくらいだから、あまり変わらない?) 

昨日は、「妻が専業主婦でも男性が育児休業取得可能」の企業の事例報告があったが、すごいことだ。経済支援はやっているのかな。育児休業給付のみで生活できるのなら、もともと基本給が高いのかな。この辺は大企業でないと難しそう。
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by miki_renge | 2009-02-05 06:25 | 雇用・人事

「派遣」の問題

社労士事務所にアルバイトに出て3年弱、1月のこの時期は1年で一番暇な時期のはずだった。12月に怒涛の年末調整&賞与計算を終え、3月からぼちぼち始まる年度更新の準備(ただし今年から日程が変わるが)までは昼休みものんびり過ごせたし、残業なんてとんでもない…はずだった。

なのに今年は忙しい。事務所の皆も殺気立っている。なぜなら…やはり不況の影響。
大量の会社都合退職の離職票を作成するのは、元気の出ない仕事。給与の締日での退職とは限らないし(せめてキリのいい退職日にしてほしいよ)、時給者だとタイムカード見ながら出勤日数を計算しないといけないし、さらにこれに深夜勤務が入ってくると…うぎゃー!と叫びたくなる。

さて、年末から大きな問題になっている「派遣切り」。
製造業派遣の禁止、さらには派遣法の見直しの声も高まっているようだ。
が、それで本当にいいのか? 

いろんな考え方があるだろう。
いきなり製造業派遣をきったら、今いる46万人はどうなるんだとか、大量の失業者が出るだけだとか、派遣労働者(2007年現在384万人)に与える影響とか。
直接雇用の方がマージンがなくていいだとか、でも全員を正社員にできるわけじゃないから不安定なのは同じとか。
マージン規制をすればある程度縛りができるはずだとか、いやそもそも元の派遣料金が低く抑えられたら意味がないとか、じゃぁ派遣の最低賃金を作るのかとか、それもまた別の不公平感を生みそうだとか。
法律や制度に問題があるのではなく、それを利用する企業のモラルにこそ問題があるんだ、とか、いやいや派遣労働者も自己責任だとか。
製造業派遣は安全衛生教育をしっかりやるべきだとか、そうするとコストに跳ね返るとか。
生活保護等のセーフティネットを充実させよとか、財源はあるのかとか。

…論点はこのくらい?
まぁ、一度作ってしまった制度、感情論(と言っては言い過ぎか?)に影響されて廃止すべきではないと思う。昨今のマスコミ報道は、「企業=悪」という印象が強すぎる。もちろん、今目の前で苦しんでいる人は放っておけないのだが。

将来的には「同一労働同一賃金(正社員との不合理な格差の是正)」が確立できれば、問題はなくなるんだろうけど。そこに辿り着くまでにどれだけの時間が必要だろうか。

今日もこれから社労士事務所出勤^^; 頑張ってきます。
…自分の仕事をする時間がないっ!でも踏ん張らなきゃ。
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by miki_renge | 2009-01-15 06:48 | 雇用・人事

最近の雇用ニュースより

師走、師走…忙しいですなぁ。そして夫も忙しいらしく、明日も出勤だとのこと^^; でも、忙しいというのはありがたいこと。
さて、最近気になった雇用に関するニュースを何点か。

残業代割増率引き上げ 改正労基法が成立
おおっ、ついに決まったか。2010年4月から、これまで一律25%以上だった残業割増率が、残業時間ごとに3段階で設定されることになる。月45時間までは25%以上、月45時間超-60時間までは25%より引き上げるよう労使で協議、月60時間超は50%以上。
…給与計算、複雑になりそう^^; 社労士と給与計算ソフト会社は稼ぎどき?

厚労省、内定取り消し企業名公表へ
相次ぐ経営悪化に伴う内定取り消し。学生にとってはとても気の毒な話。でも、企業も断腸の思いだろう。少なくとも軽々と行った行為ではないはずだ。
ここで企業名を公表したら、ますます企業イメージが悪化して、経営面でも追い込まれると思うのだが、これもペナルティということで仕方がないのだろうか。

「<厚労省>6割の部署が午前0時まで残業 3時以降も26%」
今、問題山積だから仕方がないのだろうか。でも、11月は「労働時間適正化キャンペーン」月間でもあったんだよね。これも「仕方ない」で済ませていいものだろうか…でも、これで普通に定時で帰宅していたら、やはり複雑な気持ちになるだろう。そう考える私はやはり古い人間か。
最近、厚生労働省は電話が非常につながりにくくて、個人的には困っている。

さて、雇用とは関係ないけど、おまけ。
「小中学校は携帯電話禁止 橋下知事、『依存』対策」
自治体がやることか?という議論はあるとは思うが、趣旨は理解できる。ちなみに長女の小学校も原則として携帯持ち込みは禁止。どうしても必要な場合、学校の許可が必要。
「なくてはならないものになっているのだから、今から付き合い方を教えていくべき」という話もあるが、まぁ、無理して今から教えなくてもいいんじゃないか。英語やコンピュータと一緒で、必要に迫られれば覚えるでしょ。それよりも子供の頃は、人付き合いとかコミュニケーションの基本について学んでいくべきではないかと思う。携帯なんて、あくまでツールに過ぎないんだから。
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by miki_renge | 2008-12-05 17:11 | 雇用・人事

フレックスタイム制

昨日は、時間を捻出して、東京中小企業家同友会女性部様のこちらのセミナーに参加。
2人の女性社長の取り組みは生々しく、そして非常にエキサイティングだった。

驚いたのは、一方の会社で、フルフレックスタイム制をとっているとのこと。評価は「働いた時間」ではなく、「すべきことをやったか」が全てだと言う。
フレックスタイム制は今、大企業が続々と廃止を決めている。理由は、「コミュニケーションが取りにくい」「時間管理が面倒」「早く出社しても結局早く帰れない」などが挙げられるようだが、従業員が自己裁量のもと、のびのびと仕事をしているこの会社の話を聞くと、廃止理由が妙に小さなことのように思えてしまう。

フレックスタイム制を有効なものにするには、トップが社員を信頼すること。従業員も、自分の仕事を管理できること。これがポイントなのだろう。

ちなみに、フレックスタイム制を含めた変形労働時間制の導入状況は、厚生労働省のこちらのサイトに掲載されている(中央よりやや下)。このデータ、使えますよ^^

もう一方の会社の発表も納得性の高いものだった。「疲れていたら、いい仕事はできないよね」という非常にシンプルな思い。疲れないための一つの方法として、柔軟な労働時間制度はさまざまな可能性を秘めていると思う。

これを突き詰めていくと、「1日8時間(以上)働けないなら正社員になれない」というシステムそのものが、そもそもおかしく感じるよね。
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by miki_renge | 2008-11-29 19:12 | 雇用・人事

「失格社員」

失格社員」という本を読んだ。著者は元銀行員の江上剛さん。サラリーマンが守るべき掟を「モーセの十戒」に擬えて、十の短編が収録されている。

どんな失格社員がいるのかというと…

土日出勤しない部下の人事考課を悪くする、ワーカホリック上司。
徹底的に二枚舌の上司。
職場の中で「王様ゲーム」を始めて、部下の競争心をあおる上司。
そんな上司の元、王様で居続けたい、奴隷になりたくないと、お客を騙す部下。
社員のセクハラを厳しく戒めたつもりが、自分がセクハラしてしまう人事担当者。
自分の出世のためにライバルを蹴落としたまではいいが(しかもえげつないやり方で)、上り詰めてから何をしていいか自分のビジョンが全くなかった元秘書、現銀行頭取。
等々。

ハッピーエンドらしい内容のものもあるのだが、基本的には救いのないラスト(笑)
でも、きっとどこかでしっぺ返しが来るんだろうなぁ、と信じたい。
それでないと、小説といえどもやり切れない。

「お客のために、家族のために、そして自分のために働け。決して会社のために働くな」と綴った江上氏。私は今は会社員ではないが、この言葉、肝に銘じておきたい。
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by miki_renge | 2008-10-30 15:07 | 雇用・人事

社員旅行に喝!

ふと思い立って、昨日、家族で静岡の実家に帰省した(何をするわけでもないが、3連休だし・・・敬老の日だし・・・)。
さすがに新幹線はかなり混雑していた。指定席も満席。

隣には、12、3人の、たぶん同世代の男性集団が上機嫌でビールを飲んでいた。どうやら職場の仲間らしく、仕事の話もチラホラしているのだが・・・彼ら、うるさいの何の。高笑いしたり、手を叩いたり。挙句の果てに床にビールをこぼして、こちらの座席下にも流れてきた。
さすがに我慢できず、「もう少し静かにしてもらえませんか」と言ってやったら、ふて腐れた声で「すみませ~ん」と。アンタたちは子供か。
すると、私の斜め前の座席に座っていた男性(集団とは関係ない)が、私に向かって微笑して会釈してくれた。あぁ、この人もうるさいと思っていたのね。万一、この集団に逆恨みされても、この人が守ってくれるかも知れない。

その集団は三島で降りていったが、その後の汚いこと。ビールの缶は持って降りたようだが、スナック菓子の屑や空き袋の切れ端がたくさん落ちていた。

さて、社員旅行。
先日、旅行会社のJTBが「社員旅行」に関する調査を行ったらしい。
そこでは、ポピュラーな社員旅行として、「全社員(または部ごとのメンバー)で、バス1台で1泊2日の旅行に、1年に1度出かける」とされている。

そうだよね。うるさくするならバスで行きなさいよ。
バスがダメでも、会社の機密情報(たぶん)や上司・お客の悪口を公共の場所で声高に叫ばないで下さい。ゴミは自分で片付けなさい。今回は会社名は分からなかったけれど、社名が分かったら通報してやるところだったわ。社員旅行で会社のイメージをダウンさせないで!
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by miki_renge | 2008-09-13 11:02 | 雇用・人事

シュガー社員

シュガー社員が会社を溶かす」という本を読んだ。社労士の田北百樹子さんが書かれた本である。

「シュガー社員」とは。
本の中では、「自分に甘く自立心に乏しい社会人」(シュガー=甘いということ)と定義づけられている。そしてタイプは5つ。
・ヘリ親依存型シュガー社員:過保護な親がバックにいて介入する
・俺リスペクト型シュガー社員:自分が一番大好きで自己評価が異常に高い
・プリズンブレイク型シュガー社員:挑戦心がない、すぐ逃げる
・ワンルームキャパシティ型シュガー社員:応用力不足、+αができない
・私生活延長型シュガー社員:社会人としてとにかくルーズ

読みながら、「あぁ、こういうタイプいるなぁ」とついつい納得。

事例も豊富に紹介されているのだが、特に最近多そうなのが、「常識の幅が分かっていない」シュガー社員。当日の体調不良による病欠願い(休暇)の連絡がメールだったら(しかも絵文字満載だったら)、確かに引くよなぁ…
あと、仕事ができないくせに、「雑用はパートか派遣にやらせて下さい」というのも。学ぼうという姿勢がないというか。

もっとも、シュガー社員側に一理あるのでは?と思うようなケースもあった。
家庭優先にしたいからと残業を断る男性社員とか、2日連続徹夜でキレる社員とか(いずれも仕事が相当できなかったケースだが)。
やはり上司の指導・教育に問題があるのでは?というものも。
…まずい、私も「シュガー」か?

さて、シュガー社員が生まれた背景として、「甘やかされた家庭環境」「ゆとり教育」「IT化」「能力主義」などが挙げられるようである。まぁ、時代の流れとして、シュガー社員はしばらくは増えることはあっても減ることはないだろう。ならば、現状を嘆くのみでなく、そういうものだと受け止めて対処していく方が現実的と言えよう。今学校現場を騒がせているモンスターペアレンツの子供が会社に入ってきたら、いよいよ大変なことになりそう。
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by miki_renge | 2008-09-04 07:02 | 雇用・人事

「会社の品格」

遅ればせながら、「会社の品格」という本を読んだ。
(株)リンクアンドモチベーションの小笹芳央さんが書かれたものだ。

本書では、会社の品格をもっとも見極められるのは社員とした上で、「組織」「上司」「仕事」「処遇」の4つの角度から、会社の品格を検証している。

「組織の品格」では、「成長モードの会社では組織がまるで軍隊のような雰囲気になっていくことがある」という指摘が興味深かった。車内で使用する言葉も軍事用語となっては、顧客満足も遠のいてしまうだろう。
…ふと、経営「戦略」「戦術」も軍事用語だよね?と思ってしまったが、これに代わるいい言葉はないだろうか。よく使ってるんだよね。

「上司の品格」「仕事の品格」は、当たり前のことが書かれているのだが、研修に使えそう。
その仕事の意味、全体での位置づけを、それを担当する社員に伝えるのが大事。

そして「処遇の品格」にも大きく頷いた。私もお客様のところでは、「処遇は、会社からのメッセージですよ」とお伝えしている。本書では、たとえば、終身雇用・年功序列には、「長く勤めろ、途中で辞めるな」の思いが込められていると紹介されている。善悪は別として、そういうことだ。
今流行りの「女性“活用”」についても述べられているが、男社会をそのままに、女性をその中で「活用」しようとすることへの矛盾が指摘されていた。この部分は多くの男性に読んでもらいたい(笑)

本書を読んでいると、会社が品格を保つことの難しさを改めて感じる。それは、本書冒頭にも述べられている、「会社はその経済合理軸だけで動くがゆえに、不祥事を起こしやすい宿命を持っている」ということ。これを監視するルールの必要性も含めて、これだけシンプルにまとめられた文章というのはなかなかないと感じた。
平易な文章で書かれている割には奥が深い一冊。
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by miki_renge | 2008-08-27 10:39 | 雇用・人事